川が流れている
10月23日(木)
昨日は朝から
窓のそとで
エッジの効いた音がしてるなと思ってたら
雨。
出かけるのに
傘さして歩いてはみたけれど
あ、ちゅー間に
靴の中までぐっしょり濡れちまった。
たまらず飛び乗る。
すでにラッシュの終わった時間帯で助かった。
雨のバス旅。
悪くない。
乗車賃が
手持ちの小銭で足りるのかと、
財布の中身を確認して
足りんかったら両替しないといかんから、
それやったら、最後に降りたほうがええなとか
妙に心細い思いで
周囲を観察してみる。
お、なんか、今日たのしい。
雨降りをながめながらの
しごと。
はかどるわけもなく、
明日のため
適度に
やるべきことを残しながら
撤収する。
明日することは、今日やらない。
まっすぐ帰るのもつまらないので
同じくつまらなそうに雨の中歩こうとしてる連中に
おいおいと声をかける。
居酒屋によって
3000円くらいでおいしいもの出して。と、
お願いしてみる。
ここの大将、
メニューがどうこうで云々、、とつまらんこという人ではない。
冷蔵庫のぞいて、おかみさんの顔を見て、
はいな、と快諾してくれる。
冷でおいしいのを、と頼んでみたら
奈良の酒「春鹿」っていうやつが出てくる。
まろやかな吟醸酒。
おお、やられた。。
刺身が出てきたあと、
イカの煮つけをつまみながら
次のやつを、と頼んでみたら
さっきの「春鹿」の
超辛口というやつが出てきた。
男っぽい。やるやる。
ほどよく
酔うたところで
もう少しだけ食べたいと申し出たら
やはり〆はこういうやつが出てくる。。
さっとゆがいた蕎麦に
熱々の出汁をかけて
崩した温玉を流し込んだやつ。
よくみると
器のわきにひと盛り、おろししょうがを乗せてある。
ははん。。
例に倣って、がーっとかき混ぜてからいただいた。
やはり、しょうがである。
少し濃いめの出汁がここで活きる。
そういう作戦だったか。。
熱い汁、蕎麦、崩れた玉子に、おろししょうが。
さっぱりと後味もよく、
腹もしっかり満たされた。
品書きをほとんど見ないで、
大将まかせで飲み食いできる店、
あまりないな。
ほろ酔いのまま
歩いて帰る。
雨はあがって、空気は冷たい。
道すがら
何かを思って撮ったらしいことは覚えているが
大切なところを思い出せない。
川が流れている。