地獄とはどういうことをいうのか その2
地獄紹介のつづきを。
昼からの地蔵峠。。。
思い出しただけで吐きそうになる。。。
なのに、写ってるのは笑顔に見える。。bb1氏に撮影してもらったのが嬉しかったのはあるけど。。。
後方の勾配表示、見えますか?
8~11%の表示が次々と現われては、我々のやる気と体力を削いでいく。。。おそろしい場所だ。。
さらに、y氏の舶来サイコンは、勾配をリアルタイムで表示できるらしく、
ときどき同氏が、ふふっとか、へへっとかいうのが聞こえると同時に、
わたしにも勾配が知らされるという新しいシステムが出来上がっていた。
y氏にはコンパクト×29tという秘密兵器があり、地蔵の途中からくるくるネズミマッスィーンと化しておられた。
今度来る時は、必ずコンパクトをつけてこようと心に誓った。。。
それでも、地蔵峠は我々を苦しめ続けた。。。
このうなだれた背中・・・。
私はこのとき、すでに脱水と低血糖で頭がどうにかなっていた。
y氏はくるくるネズミマッスィーンのおかげで、もう少し余裕があったようだが、
2人とも午前のような勢いは、もうどこにもなかった。。
地蔵峠の下り。
脱水で意識が遠のきそうになりながらも、重力に引かれるままに猛烈な勢いで下る。
あとからみれば、Max 81km/h おそろしや。。。
それでも前走者を抜けないことがあった。。みんないったいどれくらいの速度で下っていたのか。。
地蔵峠を下りきり、最後の俵山峠を目前にして補給。。
この時点で、我ら陽気なカモンズにほとんど会話がなくなる。。。
立ち尽くして頭を抱えるy氏。。
最後の登りを前にして、もう限界がきていた。
ということで、あっさり負け組路線へ流れた2人。
車道をいく気はさらさらなく、えっちらおっちら歩道をいく。。
途中、脇の雑草が生い茂り、すねに当たってかゆい。。
この先、俵山頂上まで、ほとんど無言。。
平均6~8km/h
ときどき弱音を吐いたり、大声を出したり、坂に向かって悪態をついたり、遠い目になったり。。。
こんな苦しい自転車経験は記憶にない。。
y氏も同じことを言っておられた。。
やっとの思いで峠のピークにつくと、チェックポイント。。
サインを済ませて、み水をくだせぇ~と。。。。。おいっ?まさかの?エイドゾーンはなし?
「あと10km下ったらゴールです。がんばって!」とスタッフの方から声をかけられ。。。
そそそんな言葉はいらねえ、みみ水をくだせぇぇ~。。。。
そこでスイッチoff・・
芝生へ倒れこんだ。。。ところをすかさずy氏に撮られる。。
やられた。。これが第2の罠だったのか。。
ちょっと失神していた。最後の水を飲んで、しばらくじっとしてたら少し楽になった。。
で、下り始める。。
多少、ふらふらするが気合で乗り切る。
俵山の下り。。こんな風景、ツール中継でしか見たことないぞ。
そのまま下ろうかと思ったが、どうしても撮りたくなって、y氏にも止まっていただき撮影。
ついでに、
お茶目なリクエストを要求すると、しっかりこたえていただいた。
ここまで、2人で苦しい思いをしたので、もはや、つーかーの域に達している。。
恐るべし、阿蘇望。。
このあと、平地になってもスピードは出ない。
最後の最後、ゴールまでの登りが始まると、容赦なく両脚を攣る。
y氏にゆっくり伴走してもらいながら、うへぇ~ともだえていると、
どこの誰とも知らない方が私の様子をみて、すかさずタブソルトをくださった。。
運命共同体とでもいいますか、一緒に走った同志の心づかいがたまらなくうれしい。。。
アスペクタまでなんとか辿り着いて、ゴールしたのはタイムリミット3分前。
ギリギリセーフ。。
自分たちの後にも、まだまだゴールされた方がいらした。。
完走率の低い理由がよ~くわかった。。
もちろん、ゴール後も芝生にぶっ倒れて失神。。
bb1氏、走り終えたfuk@さんに丁寧に挨拶していただいたのだけど、それどころではなかった。。
お2人、どうも失礼いたしました。。ありがとうございます。
その後、y氏と相談してもう一泊することに決まり。
宿の手配はy氏におまかせ。。すいません。
y氏はちゃちゃっと片づけをされて宿へ。
私はふらふらで、片付けと着替えに30分もかかる始末。。。
やっとかたづけて私が宿へ向かうとき、周りには1台もクルマなし。。やれやれ。。
完全に撃沈した、阿蘇望満喫の1日でした。
もうしばらくは、自転車に触らなくていいや。。。と思えるほどの地獄だった。。
来年また出るんだろうか。。。阿蘇望。
つづく