遠征の報告その2
遠征のまとめをしときましょう。
ガスで視界のきかない登山のあと、
豊後牛のやたらいいところが出てきて、
調子にのってしゃぶしゃぶしていただきました。。
お腹が痛くなるほどの量ではなかったので、セーフでした。
そのあとに出たのは、
焼きおにぎりの出汁茶漬け。
これがよかった。
両面をこんがり焼いたおにぎりを椀に沈めて、
ちりめん山椒を盛ったところにカツオ昆布の出汁が注いであり
柚子の皮をひとかけ散らして風味を加えてありました。
最後の飯ものがこんなふうに出てくると、
さっぱりと食事を終えることができて、たいへん満足しました。
遠征2日目は、
気温12℃の早朝露天風呂にはじまり、
晴天の下、
三俣山を登りました。
この写真にはまったく山体のスケール感が写っていませんね。。
山の塊感というか、どっしりとそこにある量感というものは、
写真にしてしまうとなぜか死んでしまうんですよ。。
撮り方の問題なのか、とにかくあの圧倒的な存在感がしゅーっと消えてしまう。
どれだけうまく撮れても、そのときその場にいないと感じられないものってある。。
などと、ごちゃごちゃ思いつつ、
ひたすら登る。黙って登る。無心で登る。。そして、山に出会う。。
なんもかんも忘れて、
遠くから近くまでの景色をまるごとぜんぶ、
空気と一緒に吸い込んでは吐き出すように、
ゆっくりと味わいます。。
実際はもっと近くに見えて、もっと高い位置に見えるんです。。
下山して、温泉につかって極楽ごっこして、
夜は例のお店で
阿蘇望以来、
三年越しの
さくら肉祭りを
球磨焼酎「鳥飼」のロックで楽しみました。
下手すると山に登ったことよりも、
感動が大きかったような気もします。。
馬肉料理専門店で、やっちゃいけないと思いつつ、
〆にと、熊本県民になじみ深いらしい「高菜めし」というやつを頼んでみましたが、
あれは、反則ですね。。ばかうまでした。。
写真撮るのも忘れてたいらげてしまいました。
熊本行ったら高菜めし。これは定説です。
んで、もってカウンター越しに熊本愛を熱く語ってくれるマスターと話しながら、
「明日帰りなさるなら、熊本城をぜひ見て行ってください」と勧められたので、
ご推薦のとおり熊本城へ。
ちょうど市内の中学生たちが写生会をしている日でしたね。
お城は1877年(明治10年)の西南戦争で焼失しているので、
今の姿は復元されたものですが、
石垣だけは
当時のまま残っています。
隅角部の曲線や、「打込みはぎ」と呼ばれる石の積み方など、
昔の人の技術を、じーーっと見て感動しっぱなしでした。。
そして、この旅では、
熊本に来たら浜田知明さんの作品を見るという、
もうひとつのミッションも遂行しました。。
御年97歳、現役の芸術作家さんです。
実は9月半ばまで浜田知明さんの展覧会をやっていたのですが、
残念ながら諸々の都合で見に来ることは叶わず、
このたびは常設展示の作品だけ見てきました。。
常設展示といっても、初年兵哀歌シリーズの銅版画原板も置いてあり、
十数点と展示数こそ少ないものの、ゆっくりと作品を眺めることができ
有意義な時間をすごすことができました。